キツネの神様

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6畳間のピアノマン

昨日、偶然観たNHKの土曜21時からの新ドラマ『6畳間のピアノマン』第1話〜自分を救う勇気〜、ポロッと涙が出るくらい胸に刺さるストーリーでした。

調べたところ、オムニバス形式の全4回で終わってしまう短いドラマなのですが、これはぜひ最後まで観たくなるドラマになりました!

 

第1話は、NEWSの加藤ヒデアキさんが主演で、派遣先の会社がパワハラが常態化している酷い職場で、そこで必死にアポを取ろうとする新人の正社員の一人に過去の自分の状況が重なり、彼を救わなきゃと動いていくストーリー展開です。

 

私自身、ここまでの強烈なパワハラを体験したことはないですが、やはり就職氷河期世代で社会人になった人たちの多くは、大なり小なり共感できる心理だったりするのではないかと観ていて感じました。 

 

正社員になるのが夢…みたいな氷河期時代に、やっと正社員で雇ってもらえて、最低3年は働かなきゃ…みたいな呪縛や、もうここ以外雇ってもらえる場所はない、自分の居場所はここしかない…と自分で視野を狭めるような考え方。ドラマを観ていると本当に胸が苦しくなります(>_<)

 

私もドラマのパワハラ環境には程遠いですが、最初に働いた3社(全て契約社員派遣社員)では、有給休暇は使えないという暗黙のルールで、母方の祖父が亡くなった時も言い出せず出勤していました。

また、4社目の有給休暇が取れる職場になった時でさえ、発熱で体調が悪く午後から早退したいと課長に承認をもらいに行ったところ、承認の判子を押しながら、「なんだ、仮病かぁ?」と言われ、翌日熱でふらふら声ガラガラの咳止まらない状態で出勤。「おっ、かわいい咳してるな〜。」と昨日の自身の発言に対するフォローなのか理解不能なことを言われ、なんとも言えない気持ちになった記憶を思い出しました。

 

また、キレやすい係長がいた時期は、その下の部下全員いつもみんなビクビクしていて、今思うと、ちょっとどうなの?って思う理不尽なことも、当時は社会人とはこういうものだからしょうがない…と自分自身を麻痺させる感覚を無意識に持っていたなと、このドラマを観て痛感しました。結構こういう感覚、当事者はやってしまいがちな心理で、改めて怖いなと思いました。

まぁ、今の会社も有給休暇は取れるが、申請できない残業があったりとややグレーな環境ではありますが…(ノ_<)

 

気持ちに蓋をして、麻痺させてしまっている、このドラマのような超ブラックな環境下で働いている人たちに、このドラマがどうか届いてほしいです!

 

原作は、安藤祐介さんの小説で、ドラマのタイトルと同じ『6畳間のピアノマン』です。

こちらもぜひ読んでみたくなりました!

 

ちなみに、『6畳間のピアノマン』というタイトルにある『ピアノ・マン」はビリー・ジョエルさんの楽曲のタイトルで、このドラマでは何度も流れます。ストーリーとも重なり、心に響く優しい温もりのある歌声が頑張る人たちを励ましてくれるような、そんな温かいメロディに心が救われる素敵な曲です♪

 

2月11日の深夜に第1話の再放送もあるようなので、見逃した方はぜひチェックしてほしいです☆